大磯町、東海大学、医療機器・材料メーカーのアルケア株式会社の三者は、大磯町にて産官学連携介護予防事業「おおいそアンチロコモ教室」を2015年9月より2016年2月までの半年間実施しました。
加齢と共に衰えやすい「下肢の運動機能」に特化したプログラムを提供し、「運動機能を見える化」する点が特徴の同教室は、2015年度新たな取組みとして、町の特定健康診査(集団健診)の場を活用し、運動器機能評価ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)を診る「ロコミル」(ロコモ健診)と連動して実施しました。これはロコモ健診にてロコモリスクの高い方を把握し、同教室へ参加を促し改善を目指すものです。
■ロコミル(ロコモ健診)実施で無関心層を運動教室へ取込める可能性あり?!
2015年度の新たな取組みとして、様々な町民の方々が参加される町の特定健診(集団健診)の場を活用し「ロコミル」と名付けたロコモ健診を実施し、ロコモリスクの高い方を中心に「おおいそアンチロコモ教室」に参加していただきました。2015年7月にロコミル(ロコモ健診)を受けた方の中で、ロコモリスクの高い方99名に教室参加の案内をした結果、32名が参加されました(参加率:32.3%)。大磯町の国保における近年の特定保健指導の利用率は約16%※であり、メタボ対策と比較し、ロコモ対策への参加は約32%と、関心度が高いことが示されました。
昨年度の同教室では、教室参加者を公募した結果、比較的健康意識の高い方が多く参加されました。そこから課題として挙がったことは、健康意識が低くロコモ予防に関心の無い人、または気付かないうちに筋力低下が進行している人などへの早期アプローチです。ロコミル(ロコモ健診)で状態を数値化し、ロコモリスクの高い方を教室へと呼び込めたことは、昨年度より一歩前進した成果となりました。
※ 平成20~24 年度 特定健診・特定保健指導の法定報告より
◆詳しい内容は、こちらからご覧頂けます
http://www.alcare.co.jp/PDF/160405.pdf
◆POINT
✔ ロコミル(ロコモ健診)実施で無関心層を運動教室へ取込める可能性あり?!
✔ 教室のドロップアウト者は少なく、継続参加率は8割以上
✔ ロコモ度の臨床判断値の改善には至らないものの、下肢筋力は着実にUP した