このテストでは下肢筋力を測ります。
片脚または両脚で座った姿勢から立ち上がれるかによってロコモ度を判定します。
下肢筋力が弱まると移動機能が低下するため、立ち上がるのに困難がある場合はロコモの可能性があります。

立ち上がりテストの方法

台は40cm、30cm、20cm、10cmの4種類の高さがあり、両脚または片脚で行います。

基本姿勢
注意すること
・無理をしないよう、気をつけましょう。
・テスト中、膝に痛みが起きそうな場合は中止してください。
・反動をつけると、後方に転倒する恐れがあります。
  • 参考:村永信吾:昭和医学会誌 2001;61(3):362-367.
両脚の場合
まず40cmの台に両腕を組んで腰かけます。このとき両脚は肩幅くらいに広げ、床に対して脛(すね)がおよそ70度(40cmの台の場合)になるようにして、反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持します。
片脚の場合
40cmの台から両脚で立ち上がれたら、片脚でテストをします。基本姿勢に戻り、左右どちらかの脚を上げます。このとき上げた方の脚の膝は軽く曲げます。反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持してください。

立ち上がりテストで
判定する

1.
まずは両脚40cmでテストします。

まずは両脚40cmからテストします。できなかった方はロコモ度3です。
できた方は次に片脚40cmをテストします。

2.
片脚40cmができた場合/できなかった場合

できた
10cmずつ低い台に移り、片脚ずつテストします。左右とも片脚で立ち上がれた一番低い台がテスト結果です。
できなかった
30cmから始め、両脚での立ち上がりをテストします。両脚で立ち上がれた一番低い台がテスト結果です。
  • [各高さでの難易度比較]
    両脚40cm < 両脚30cm < 両脚20cm < 両脚10cm < 片脚40cm < 片脚30cm < 片脚20cm < 片脚10cm

3.
結果判定

ロコモ度1
どちらか一方の脚で40cmの
台から立ち上がれないが、両脚で
20cmの台から立ち上がれる
移動機能の低下が
始まっている状態です。
筋力やバランス力が落ちてきているので、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)をはじめとする運動を習慣づける必要があります。また、十分なたんぱく質とカルシウムを含んだバランスの取れた食事を摂るように気をつけましょう。
ロコモ度2
両脚で20cmの台から
立ち上がれないが、
30cmの台から立ち上がれる
移動機能の低下が
進行している状態です。
自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。特に痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患を発症している可能性もありますので、整形外科専門医の受診をお勧めします。
ロコモ度3
両脚で30cmの台から
立ち上がれない
移動機能の低下が進行し、
社会参加に支障をきたしている状態です。
自立した生活ができなくなるリスクが非常に高くなっています。
何らかの運動器疾患の治療が必要になっている可能性がありますので、整形外科専門医による診療をお勧めします。

年代別立ち上がりテストの結果の割合

横軸は計測する人の年代、縦軸はその年代の人の立ち上がりテストの結果の区分が占める割合を表します。

テストの結果に該当する区分が50%(赤色の直線)より上にあれば、同じ年代の人たちの半数よりもよい結果です。 青色、黄色、オレンジ色、赤色の順に垂直方向の移動機能が高く、青色の区分はロコモには該当せず、黄色はロコモ度1、オレンジ色はロコモ度2、赤色はロコモ度3に該当します。

テストの結果はいかがでしたか?
定期的にロコモ度テストを行い、移動機能状態をチェックしましょう。

ロコモ度は立ち上がりテスト、2ステップテスト、ロコモ25の3つのロコモ度テストの結果をもとに判定します。
各テストの結果がロコモ度1、ロコモ度2、ロコモ度3のどの段階に該当するかを調べます。
該当したロコモ度のうち、最も移動機能低下が進行している段階を判定結果とします。どの段階にも該当しない方はロコモではありません。

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